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メニュー 第1章 ビタミンについての基礎知識 第2章 目と肌のビタミン、ビタミンA 第3章 お互いに協力し合って代謝に重要な働きをするビタミンB群 第4章 美容だけでなく、さまざまな働きで注目を集めるビタミンC 第5章 脂溶性という共通点はあっても、それぞれ独自の働きをするビタミンD・E・K 第6章 健康を保ち、不快な症状を解消するためのビタミン活用法 第7章 ビタミンをとるための2つの方法とビタミン剤の上手な利用法 第6章

健康を保ち、不快な症状を解消するためのビタミン活用法 1.ビタミン不足の人はけっして少なくありません 2.病気とはいえないささいな症状の原因が、実は軽いビタミン不足だったりします 3.生活・習慣別ビタミン活用法 4.体調・症状・病気別ビタミン活用法 1.ビタミン不足の人はけっして少なくありません これまでの各章でビタミンの重要性はわかっていただけたと思います。ところで、あなたは十分にビタミンをとって いるでしょうか。現実的には、あなたを含めた現代日本人には、欠乏症などはまず無いとされています。最近の厚生省の 国民栄養調査でも、ビタミンを始めとする各栄養素の摂取量は、カルシウムを除いて所要量をだいたい満たして いるとなっています。 しかし、この調査結果はあくまで日本人の平均値です。その人の体質や年齢などにより吸収される率にも差があるでしょう。 また、この調査は献立からの計算で、食品からの計算ではありません。食品を加工したり調理するときに失われる ビタミンの量は計算に入っていないのです。 さらに、同じ食品で あっても、産地や収穫時期、天候条件、品質、流通過程によってビタミンの量に差が出てきます。特に温室栽培や 養殖など人工的な育成方法をとった食品には、どうしてもビタミンが減少しがちです。そのうえ、少ないビタミンがより 失われている白米食、加工食品などを多食し、ビタミンを消費しがちな清涼飲料水やアルコールなどを多飲すると いった現代の食生活特有の傾向も見逃せません。 要するに、調査のうえで はビタミンが足りていても、また豊富な食品が氾濫する時代ではあっても、現代人にとってビタミン不足は必ずしも 無縁とはいいきれないのです。 2.病気とはいえないささいな症状の原因が実は軽いビタミン不足だったりします 疲れが残って体がだるい、イライラする、夜眠れない、頭が重い、食がすすまない、寝起きが悪い、肩がこるなどの 症状を抱えている人はいませんか。病院に行くほどのこともないし、かりに行ったとしても「別に異常はありません、 自律神経失調症でしょう」と片づけられてしまいがち。こんなとき疑っていいのが軽度のビタミン不足です。事実、 不定愁訴と呼ばれるこれらの半健康症状を訴える人の30%近くが「潜在性ビタミン欠乏症」の可能性を持っているとも いわれます。また、偏食の人、片よった食生活や不規則な生活を続けている人、ダイエットをしている人などに、 この「潜在性ビタミン欠乏症」が深く静かに蔓延しているといわれます。 それでは、不足しがちな のはどのようなビタミンがでしょうか。共立女子大学の稲垣長典教授の分類によると、次のようになります。 少し油断をすると欠乏症になりやすいビタミン A、B1、B2、C、Dの5種類 まれに欠乏症が起こるビタミン B6、ナイアシン、葉酸、B12、E、Kの6種類 注意する必要のないビタミン 上記以外のビタミン もし、あなた自身「潜在性ビタミン欠乏症」に思い当たる節があったら、次から紹介してある「ビタミン活用法」を見て、 自分にどのビタミンが必要かを知り、そのビタミンを積極的にとれるような食生活を心がけていただきたいものです。 3.生活・習慣別ビタミン活用法 ビタミンはバランスよくとることがたいせつです。しかし健康を維持するために、生活や習慣に応じて多くとることが 必要な場合もあります。また習慣が変われば、必要なビタミンも変わってきます。ビタミンの栄養素としての働き (生理的作用)をじょうずに活用しましょう。さて、あなたにとって、いま必要なビタミンは何でしょうか? ストレス過多の人 ストレスの強い人や、ストレスのたまりやすい環境にいる人は、ビタミンCとAを多くとるようにします。特にビタミンCが ポイントです。ストレスが多くなると、体内のCが減少します。ストレスを解消しようとして副腎が副腎皮質ホルモンを 大量に作ってエネルギーを増大させて対抗するからです。特にCはこのホルモンを作るときに大量に使われるのです。 外食やインスタント食品をよく利用する人 外食中心者や、 インスタント食品を多くとる人は、つとめてB1をとるようにします。外食はめん類や定食、それにパン類と、どうしても 糖質の多いものになってしまいます。糖質が多いということは、それをエルギーに変えるビタミンB1が多量に必要に なるということです。 甘いものに目がない人 ケーキやあんみつなど甘いものならいくらでもという人はB1をとるようにしてください。糖の代謝にはビタミンB1が 不可欠だからです。ジュースやコーラなど糖分の多い清涼飲料水が好きな人や、習慣的に飲んでいる人も、同様な 理由からビタミンB1は必要です。 生活が不規則で睡眠不足気味の人 深夜生活者や徹夜族は、ビタミンB1、B2、Cをとってください。特にB1、B2はたっぷりと。ビタミンB1は糖質を、L3は 脂肪をエネルギーに変えるときに必要なので、エネルギーの消耗による疲労が少しでも軽くなるのです。 仕事の上でチームワークが不可欠な人 ビタミンB1を切らしてはいけません。B1が不足すると、情緒が不安定になり、イライラして爆発しやすくなるからです。 また、非協力的になり、判断力や記憶力も低下します。これは、脳のニューロン(神経細胞)に栄養を与えている ビタミンB1の欠乏が、脳になんらかの悪影響を及ぼすためではないかと考えられています。 はげしいスポーツをする人 スポーツ選手はもちろん、テニスやジョギングなどをする人は、スポーツをした後にビタミンB1とCをとるようにします。 はげしいスポーツは人間の体にとって一種のストレスになるためビタミンCが必要なのです。またエネルギーを 生み出すためにB1が大量に使われるので補給が必要になるわけです。 ダイエット中の人 ビタミンB1、B2、B6、B12をとるよう心掛けます。とりわけB2、B12をとるようにしてください。B2は脂肪をどんどん 燃やして、体内に蓄積しないようにいつも掃除してくれるビタミンです。ビタミンB12は細胞分裂に必要な核酸を 作るビタミンです。ですから、ダイエット中には、蓄積された脂肪をエネルギーとして活用し、新陳代謝を盛んにする この2つのビタミンはぜひとも必要なわけです。 タバコを吸う人 ヘビースモーカーはもちろん、タバコを吸いすぎたときにビタミンCとAをとってください。1日に20本以上タバコを 吸う人は、血液中のビタミンCの濃度が、吸わない人に比べて40%も低いと報告されています。また、タバコ1本吸うと 体内のビタミンCが25mg破壊されるといわれます。1日の平均C摂取量(所要量は50?)が120mgですから、タバコ 5本を吸うと全くなくなってしまうわけです。そこで、破壊されたCを補充するためにビタミンCを多めにとります。Aは 粘膜保護のためです。 お酒を飲む人 ビタミンB1、Cをたっぷりとります。また、Aをふつうの人より多くとる必要があります。常習的飲酒で問題になるのが、 肝臓の中に脂肪が異常に増加してしまう脂肪肝です。こんな人は肝硬変になりやすいので、アルコールの代謝に 必要なB1、脂肪肝を防ぐB2やB12をとるわけです。また、アルコールをとると、B1の腸での吸収が悪くなるためも あります。Cには、アルコールの分解の途中に生じる悪酔い物質(不完全酸化物質)アセトアルデヒドを減らす効果が あるのです。ビタミンAをとるのは、アルコールをとることによって肝臓に貯蔵されているビタミンAの量が減少する ことが動物実験によってわかっているためです。 二日酔いをしたとき ビタミンB1を中心としたビタミンB群と、ビタミンCをとります。ビタミンB群は肝臓の働きを活発にし、アセトアルデヒドを 早く排出してくれます。ビタミンCには解毒作用があります。 4.体調・症状別ビタミン活用法 ビタミンは、気になる体の不調や症状の改善にも生かせます。この項では、ビタミンの健康増進効果を最大限に 利用した「体調・症状別ビタミン活用法」を紹介します。思い当たる症状があったら、指示されたビタミンが十分 とれるように食生活を改善しましょう。ビタミン剤の利用も考えられますが、それについては第7章をご覧ください。 カゼ カゼをひきやすい人やカゼをひいたときには、ビタミンA、B群、C、Eをとるようにします。ビタミンCはウイルスを 不活発化させるので、ひきはじめには効果的。Aは粘膜の炎症を防ぐという意味で必要ですし、B群は全身の新陳 代謝を促進させ、Eは血流を増進させてカゼの治りを早めます。 やる気がおこらない、根気がつづかない 何をやってもどうも今ひとつおもしろくない、仕事にも気分がのらない……そういった無気力な人や不安感、脱力感の ある人は、B1、B2とEをとるようにします。B1は、神経細胞が働くためのエネルギーとなるブドウ糖の触媒役を するので、神経の働きを高めます。またB2はエネルギーの根源となる酵素を作り出します。Eは気持ちをリラックス させる働きをしてくれます。興奮した神経を休め、その緊張をもみほぐし、精神的な調整役を果たしてくれるです。 また、Eは脳細胞の活動に必要な酸素をとりこむ手助けをします。 シミ、ソバカス シミやソバカス対策には、Cをとってください。シミ、ソバカスは、メラニン色素が皮膚に沈着することから起こりますが、 Cには還元作用があり、その色を薄めてくれます。 シワ、肌荒れ AとEをたっぷりとるようにします。肌荒れやシワ予防には肌を乾燥させないことです。Aは細胞と細胞を結合する コラーゲンを作るのに関係しており、コラーゲンは保水生が高く肌をみずみずしく張りのあるものにしてくれます。 Eは血行をよくし、皮膚の新陳代謝を活発にして肌に適度のうるおいと張りを保ってくれます。 ニキビ A、C、Eをとるようにします。Aはニギビの特効薬といわれているほどですし、Cはホルモンの分泌を正常にして ニキビを防ぐ働きがあります。またEは皮膚細胞を若返らせてくれます。 便秘 C、EとB1をとること。Cの一種の副作用として大量にとると便が柔らかくなったり、下痢を起こします。"天然の下剤"と いわれるほどです。Eも便を柔らかくしてくれます。便秘の中にはB1不足によるものがあります。便秘と下痢を交互に 繰り返すのです。そこでB1補給を。また、B1は腸の働きを活発にしてくれます。 貧血 貧血を起こしやすい人はB12、葉酸、C、Eをとってください。B12と葉酸が特に必要です。この2つは別名"血を作る ビタミン"と呼ばれ、最も直接に造血に関わっています。CやEは血管を守り血液が血管から漏れるのを防いでくれますし、 Cは鉄の吸収をよくしてくれます。なお、B6は、特殊な遺伝性の貧血があると不足します。 低血圧で冷え症 女性の8割までが冷え症という調査結果もありますが、これに効くのがEです。冷え症のタイプには(A)実際に体温が 下がって冷える、(B)体温は下がっていないが冷えると感じる、の2つがあります。(A)の場合は末梢血管の障害に よるものですから、末梢血管を拡張させるEの働きで血のめぐりをよくしてくれます。(B)の場合はホルモンのアンバラ ンスによるものですが、ホルモンとEとは密接な関係があるので効果的です。 頭痛 一般的にはCが有効です。なぜ効くかはまだよく分かっていません。鎮痛剤を使うときも、Cを併用すると、鎮痛剤の 量を減らすことができます。また神経の代謝をよくする意味でB1をとります。まれに血管がケイレンするために起こる 頭痛がありますが、それにはニコチン酸が効きます。 口臭 消化不良による口臭の場合、B群とCが効果的です。B群には整腸作用があり、Cには胃腸の中の有害菌を殺す 作用があります。 じんましん(アレルギー) B6を主に、Cもとります。アレルギーは、ヒスタミンが遊離して起こる症状です。これが皮膚で起こればじんましん、 気管支で起こればゼンソクです。この遊離する反応を抑える物質をCは増加させます。B6には反応を正常に戻す 働きがあります。 暗い所で物が見えにくい ビタミンA不足によって暗順応が落ちたためと考えられるので、Aをとるように心がけます。 抜け毛が多い B6、パントテン酸を主にしてB2、ニコチン酸といったB群をとります。毛髪はたえず抜けかわっていますが、根本の 細胞も入れ替わっています。そこで新しい細胞を作るのにB群が必要です。 精力減退 まずCで体全体の健康状態をアップさせます。次にB1を中心に、B6、B12を加えます。これによって、神経の力を 十分に発揮させて、勃起や射精のための脊髄反射を正常に保ちます。 "ビタミン活用法"は、あなたの食生活の栄養バランスのチェックにも役立ててください。 前項までの"ビタミン活用法"は、生活の形態によって不足しがちなビタミンが出てくること、また、さまざまな症状や 病気は、そのビタミンが不足がちであるため生じる可能性があり、あるいは消費されがちであるため必要性が増す という観点から考えたものです。劇的な治療効果をあげるための方法ではありませんが、日々の食生活に注意する ことによって健康を回復させ、さまざまな症状の改善を促す一助にすることが目的といってもいいでしょう。あなたの 食生活の栄養バランスをチェックするときにも、ぜひ役立ててください。 ビタミンはあくまで栄養素。 食物からとるのが基本です。とはいえ、ビタミン剤なども無視できないのも確かです。次章では、このビタミン剤に ついてお話しします。

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